2024(令和6)年6月5日、介護福祉学科教員による訪問講座として、エクセラン高等学校生活文化コース2年生23名に対し、「高齢者疑似体験」を行いました。
高齢者疑似体験とは、特殊な眼鏡や重りなどを身体に装着し、視力や筋力などが低下した状況をつくり、老化による高齢者の身体的な変化を体験によって学ぶ取り組みです。
生徒の皆さんは3人1組のチームをつくり、順番に高齢者疑似体験セットを装着して、4つの体験ゾーンを回りました。
具体的には①立位、座位、歩行を行う体験、②白内障や視野狭窄が体験できるゴーグルを装着し、新聞や保険証などを見る体験、③箸を使ってビーズをつまむ体験、④薬に見立てたチョコレートをシートから出し、ティッシュペーパーに包んで、毛糸で蝶結びにする体験をそれぞれ行いました。
体験した生徒の皆さんからは「関節が思うように動かなくて歩きづらい」「小さい字や黄色が見えにくい」「手袋をしているため、手の感覚が鈍って、上手く動かせない」等の感想のほか、「床に座るのは大変だから椅子が必要」「横断歩道を渡る際にも転ばないように支えることが大切」といった意見が聞かれる等、支援の必要性についても気づくことができたようです。
日本は、今、約3人に1人が65歳以上という超高齢社会を迎えています。今回のような取り組みを通して、超高齢社会の日本を支える介護福祉士の重要性とその養成教育の必要性について、高校生の皆さんと一緒に考える機会をこれからもつくっていきたいと思います。